2013年4月29日月曜日

俺妹で学ぶ日常英会話 Oreimo English expression

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (My Little Sister Can't Be This Cute) こと俺妹のアニメ第2期が好評オンエア中ですが、俺妹は海外でも大人気の作品で、海外掲示板でも俺妹スレはすごく熱いです。外国人とアニメを語り合うためには、アニメ主人公のお決まりのフレーズやアニメ内での固有名詞の英語訳、そのアニメのファンの間で用いられる英語表現などの理解が必要になってきます。例えば、俺妹だと高坂家の兄妹愛をWincest (近親相姦のincest に勝利のwin を組み合わせたスラング)でよく表しますし、桐乃の定番の表現の

桐乃 「キモい!アタシに話しかけないで、この変態!!」
Kirino "Gross!  Don't even try to talk to me, you perv!!"

が上記のように英語では表現されています。


今回は俺妹を題材にアニメの英語表現を考えてみたいと思います。ハリウッド映画などの英語メディアから英語を学ぶのは確かに有効なのですが、日本語でナチュラルに言いたいことを英語でどう表現したら相手に伝わるのか分かるという意味で、日本人にとってアニメで英語学習は結構オススメな方法です。


主人公の決まり台詞だけよりも、話すトーンなどを含めた全般的な会話のやり取りを参考にした方がよいかと思い、桐乃と京介が一緒にどこかに出かけるというシチュエーションを、日本語と英語の対訳にして用意したものが下記になります。

わたしChan-Mioがざっくり翻訳して、後述の俺妹エキスパートのKirinorway に校正をしてもらったものですが、プロの翻訳家でもファンサブをやってる人間でもないので、ベストクオリティではないです。ですが、英語表現としては外国人に必要十分伝わるものだと思います;



  Japanese English
京介  「たまには、俺達もどっか出かけるか」 “Every once in a while, how about we also go out somewhere together?”
ナレーション 画面内で兄妹がデートなんぞしてるのを見てると、焦燥感みたいなものに駆られた。 Watching siblings' date on a screen,  I feel kind of impatient with myself. 
ナレーション なんやかんやで桐乃と付き合うことになり、挙句エッチまでする関係になった……のはいいんだが。 At length Kirino becomes my girlfriend, and what is more, we are having a sexual relationship...  It's alright though. 
ナレーション その割には、互いにあまり変化が見られないっつーか。 Yet we haven't seen much change between us.
桐乃 「は? あんたと?」 “Huh?!  With you?”
ナレーション 露骨に嫌そうな顔するんじゃねえよ。な? 変わってねえだろ? Don't give me that blatantly-annoyed look.  See?  Kirino hasn't changed at all.
京介 「しおりちゃんとお兄ちゃんみたいによ、俺達も仲良く出かけようぜ」 “Like Siori-chan and Onii-chan, let's go out happily, you and me.”
桐乃  「…………いーよ、別に」 “Umm... Not like I care.” 
京介 「んじゃあ、どこ行くよ?」 “So where are we heading to?”
桐乃 「は? 行かないつってんじゃん? 日本語わかんない?」 “Huh?!  I told you I'm not going out with you.  Do you speak Japanese?”
ナレーション 今より2人の仲を深めたいとか、そういうのはねえのかよ? Does she ever wish to deepen our relationship or something?
桐乃 「あたし、兄貴と違って暇じゃないんですケドォ?」 “Unlike Aniki, I have things to do.  Got it?”
ナレーション はぁ……くだらね。桐乃が乗り気じゃないなら、俺も無理に誘う必要ねーわな。 Oh crap...  If she doesn't feel like going out, I don't have to push her then.
京介 「へーへー、そうっスね。俺程度よりエロゲーの妹が大事っスよね。じゃあな」 “Yeah nah, you're right.  Your eroge sister is more important to you.  See you.”
桐乃 「ちょ、ちょっと。もっと食らいついて、絶対に誘い出すってぐらいの意気込みはないワケ?」 “W-Wait a second.  You don't have guts to move on me as hard as you can?”
ナレーション あぁ? その意気込みを見事へし折ったのはどこの誰だよ? What?  Who the hell discouraged me from doing so in the first place?
桐乃 「どうしても、このアタシと遊びに行きたいって泣いて土下座するなら……少しは考えてやってもいいけど?」 “Well, if you insist, kneel down on the ground and beg me to go out with you... Then, I'll think about it?”
ナレーション するかっ!! No way!!
桐乃 「……土下座は?」 “Well... Kneel down on the ground?”
ナレーション 期待のこもった瞳で見上げてくるんじゃねえ! Don't look at me with those expecting eyes!
ナレーション はぁ……遊びに行きたいなら、初めに頷いときゃ、それで済んだ話じゃねえか。 Huh, if she wanted to go out, simply say so from the beginning.  That was it after all.
京介 「土下座はしねえけどよ、桐乃と遊びに行きたいから、どっか行こうぜ?」 “I'm not going to kneel down on the ground, but I sure want to go out with you, so let's go out together.”
桐乃 「しょーがないなぁ……」 “It can't be helped...”
ナレーション なに嬉しそうな顔してんだか。ま、その顔見て全部許せちまう俺も相当だろうけどよ。 What kind of odd smile is that?  Well, I must be weird for forgiving her of everything as soon as I see that smile.
桐乃 「で? どこ連れてってくれんの?」 “So where are you going to take me to?”
ルート選択 A.頑張って考える(一緒にエロゲH) Route A:  Try and think (play eroge together and sex)
  B.公園に行く(公園H) Route B:  Go to the park (sex in the park)
  C.コンビニに行く(ベッドの下ゴソゴソ) Route C:  Go to a convenience store (search the bed underneath)
  D.桐乃の学校を見学(教室H) Route D:  Visit Kirino's school  (sex in her classroom)
  E.桐乃の部活を見学(足ぺろ) Route E:  Visit Kirino's school club (lick her feet)
  F.ラブホに行きたい(黒猫コスH) Route F:  Go to a love hotel (sex with Kuroneko cosplay)
  G.レンタルルームへ(メイドH) Route G:  Go to a rental room (maid sex)
  H.アキバへ行く(黒髪桐乃H) Route H:  Go to Akihabara (sex with black-haired Kirino)
京介 「………………」 “.........”
ナレーション やべえ……何ひとつ候補が浮かんでこねえぞ? Oh crap...  No good ideas come to my mind!
ナレーション 黙然と立ち尽くす俺に、桐乃は糾弾するような態度で睨みつける。 As I stand in silence, Kirino glares at me disapprovingly.
京介 「ち、違うぜ? 考えてあったんだって。上手く思い出せないだけなんだよ」 “I-It's not like that.  I had an idea.  I just can't remember it well.”
桐乃 「ふーーーん? じゃ思い出してよ。待ってるから」 “Is that so?  Remember it.  I'll wait for you then.”
ナレーション うわ、すげーイイ笑顔してやがる! Whoa, she has such a wonderful evil grin!
ナレーション 俺に案が全くないのを見透かしてんだよ。性格悪ぃよ、こいつ……。 She already knows that I have no idea.  What a bad personality she has...
桐乃 「まだァ? 兄貴はどんな楽しいトコ連れてってくれんのかなァ?」 “Not yet?  What kind of fun place is my Aniki going to take me to?”
京介 「す、すみません……」 “S-Sorry...”
桐乃 「えっ、マジでなんにもないの?」 “Eh?  You don't have any idea, for real?”
京介 「マジです……」 “For real...”
桐乃 「はぁ……元々期待してないけどさァ? だからってさァ?」 “Huh...  I didn't expect you to come up with anything in the first place.  But at least you get to---”
ナレーション 刺さる。桐乃の言葉が胸に刺さる。 It hurts.  Kirino's words hurt deep down in my heart.
桐乃 「そういや、前にアンタにゲーム貸してんじゃん。やった?」 “By the way, you've been borrowing my game, right?  Done?”
京介 「ゲーム?」 “Game?”
ナレーション 借りた覚えが…………ああ、借りてるよ。 I don't recall it...  Oh yeah, I've borrowed your game.
桐乃 「やってないんだ?」 “Not even playing?”
ナレーション 怒られてる時って、どうしてこう、更に咎められる事項が出てくんだろ。心折れそう……。 How come I end up having more problems whenever Kirino is pissed off.  My heart is going to break...
桐乃 「今日はそれやったらァ? あたしが貴重な時間を割いて見ててあげるから」 “What about playing it today?  I'll spend my precious time helping you.”
京介 「い、いいのか? それで?」 “I-Is it okay with you?  And then?”
桐乃 「出かける予定がないならゲームするしかないじゃん?」 “Since you don't have any idea where to hang out, we should play the game.”
ナレーション いや、なくはないが。これは……桐乃が助け舟を出してくれたのか? Nah, I don't mean that I have no idea.  But this is... Is Kirino helping me out by any chance?
桐乃 「先にコンビニで飲み物とか買ってこよっと。あんたは?」 “To start with, I'm going to a convenience store for some drinks.  What about you?”
京介 「あ、ああ……行くよ」 “Y-Yeah... me too.”
京介 「アズプラス?」 “Azu Plus?”
桐乃 「タイトルすら覚えてないワケ?」 “Don't you even remember the title?”
ナレーション 反論のしようもない。 No room to argue.
桐乃 「せっかく貸してあげたのに、タイトルすら知らないとか。なんなの?」 “I've lent you my game, how dare you not know the title.  What the hell?”
ナレーション せっかくとか言うけどよ。俺は丁重に断ったぜ? 無理矢理押し付けてきたんだろうが。 At first I refused your offer politely, but you forced me to borrow the game.
京介 「おまえのオススメなのか?」 “Is that game your recommendation?”
桐乃 「オススメつーか……あずにゃんだから?」 “It's not like my recommendation...  Because it's Azu-nyan?”
ナレーション あずにゃん? 誰だそいつ? Azu-nyan?  Who on earth is that?
京介 「そういう妹キャラが出てくんの?」 “Is she a little sister in the game?”
桐乃 「違う違う。妹じゃなくて後輩なんだけどね?」 “Nope.  Azu-nyan is a kohai, not a little sister.”
桐乃 「初めてあたしが出会ったのはアニメでなんだけど……」 “I first met her in anime and---”
ナレーション それから長々と、桐乃の語るあずにゃんとアズプラス論を聞かされちまった。 From then on, Kirino goes on and on about her Azu-nyan and Azu Plus theories.
ナレーション どうやらアズプラスってゲームは、あずにゃんの彼氏(原作にはいないらしい)になり、恋人同士の甘い日々を体験できる……らしい。 It seems Azu Plus is a dating SIM for experiencing sweet life as her boyfriend (who allegedly doesn't exist in anime).
京介 「あんま理解できてねーんだけど……やっぱエロゲーなんだろ?」 “I hardly get it... Isn't it an eroge after all?”
桐乃 「エロゲーってか、同人ゲー?」 “It's a doujin game rather than an eroge, alright?”
京介 「そこら辺の違いもよく知らねーけどよ。けいおんってアニメのエロゲーってことだろ?」 “I don't know the difference, but it's an eroge of the anime K-on?”
桐乃 「だぁ~かぁ~らぁ~。それじゃ身も蓋もないじゃん」 “Oh come on!  Don't say it so indiscreetly!”
桐乃 「つーかアニメだけじゃなくて……あー、もう説明めんどくさいなぁ……1回聞いたらそれで理解してよ?」 “In fact, it is not only anime---  Uh, I can't be bothered.  Get hold of it once you hear, okay?”
ナレーション 俺はエロかエロじゃないか、まずそこが気になるんだが。おまえと一緒にやるんだろ? Eroge or non-eroge, that is my concern here since I will play it with you together from now on.
桐乃 「とりあえず、やればわかるって。ほら、適当に買って帰ろ。あずにゃんが待ってんだから」 “Just play it, and you'll get it.  Hey, let's finish shopping.  Azu-nyan is awaiting us at home.”
ナレーション やってからエロだったってわかっても遅くね? 桐乃? Isn't it too late to figure out if that is eroge after playing, Kirino?


ここからルートAの「一緒にエロゲH」に進んでいきます。これは「俺妹プラス」というGrandcrossさんの同人エロゲから、本編に入る前のイントロの部分だけを勝手に英訳してみたものです。

続きが気になる方は、「俺妹プラス」のゲームを購入してください。GrandcrossさんのサイトでもDL購入できるみたいです。






英語学習という点では、俺妹アニメ1期の北米版DVDセットなどがいいと思います。 日本のアニメ産業を応援したいので、日本のパッケージの値段の話はあまりしたくないのですが、北米版BD/DVDで英語学習の費用対効果はすごく高いです。







前述のKirinorway とは、桐乃大好きのノルウェー人です。桐乃のアバター厨 (avatarfag)で、桐乃のリアクション画像と共に桐乃っぽい言い回しの書き込みをしています。

Kirinorway には黒猫アバターのフィンランド人の友達がいて他愛もないことでよく口論をしており、北欧の二人のやり取りを深夜に見ていると、世界は平和だなとしみじみ感じたりします。






桐乃の魅力についてKirinorway に語ってもらったことがあります。Kirinorway 本人の書き込みを訳してそのまま引用します;

「桐乃が好きな理由は桐乃が可愛いという以外にいくつかあって、桐乃は実際に人間として成長してるし、本物のツンデレで妹のように感じられるからなんだ。「あ、あんたのためにやったわけじゃないんだからね、勘違いしないでよね!」的なあからさまな量産型ツンデレキャラじゃないのもいい。あと、自分にも妹がいるんだけど、京介の気持ちに感情移入できるし、桐乃が度々やらかすことに京介がどうして我慢できるのか理解できるんだ。桐乃が時々すごいビッチみたいな振る舞いをしても、桐乃は実は申し訳なく感じてるし、その行動にはちゃんと理由があるんだ。桐乃は京介のことを実際に嫌いなんてこと全然なくて、本当はすごい好きなんだよね。自分の感情をどうコントロールしていいのか時々桐乃は分からないんだと思う。それがまたかわいいんだけどね」






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